乱華~羽をくれた君~【完】
あたしの事見ててくれていたんだ・・・
嬉しいけど、同時に恥ずかしさが込み上げてきた。
「んじゃ堂々としてろよ」
「はい・・・
なんか陸さんって何でもあたしのことお見通しみたいですね」
陸さんは横からあたしの顔を覗き込んだ。
だ、だから近いって・・・!!!
「んー。そうだな、あんたわかりやすいしな。」
「え?」
「オレの事、好きだろ?」
ななななな!?なにいっちゃってんの陸さん!!!
そんな自信満々に・・・
にやりと意地悪そうに笑ってくる。
蛇に睨まれた蛙のようになったあたしは、ただ頷くことしかできなかった。
ど、どうしよう
陸さんに気持ちがばれちゃった・・・!?
「素直だな~ほんっとわかりやすい」
「・・・ずっと憧れてたんです。初めて会ったときから・・・」
えーい!
バレちゃったなら・・・言うしかないよね・・・
「…じゃあさ、付き合う?」
真横にごろんと寝転んだ陸さんは意外な言葉を口にしたので、あたしは目が点になってしまった。