乱華~羽をくれた君~【完】
勢いよく布団の中にもぐりこんだ。
もう疲れた・・・
ふぅーっと長いため息をつき、そのまま眠りにつこうとした瞬間、横に放り投げていた携帯が鳴り出した。
暗闇の中で携帯を開くと、あまりの明るさにまぶしくて目を細めてしまう。
〔松本栞(マツモトシオリ)〕
光り続けるディスプレイにそう表示されている。
栞とは中学からの友達で、高校は離れてしまったけど今も一番仲が良い友達。
中学の頃から学校をさぼったり平気で遅刻したり、髪を染めていたりいわゆる“不良”と呼ばれていた栞だったけど、すごく友達思いの優しい子。
栞には何でも話すことができた。
義父の事以外は・・・
あたしは通話ボタンを押した。