乱華~羽をくれた君~【完】
ガタン・・・
朝方、その音で目を覚ました。
寝ぼけ眼で携帯の時間をみると朝の五時。
まだ寝てから少ししか経っていないので、あたしは起きる気力がない。
・・・・今日学校行きたくない・・・
てか・・昨日家に帰ってきたんだっけ・・
・・・えーっと・・・
あれ!?
そういえば昨日・・・・
あたし陸さんと・・・・!!!
あたしはガバッと起き上がり、ロフトから下をのぞいた。
しかし、陸さんの姿はどこにもない。
「・・どこいったんだろ・・・」
それからしばらく帰ってくる様子もなく、玄関のドアが開いたのは朝の八時過ぎだった。
「わ・・びっくりした。起きてたのかよ?」
「あ、はい・・・あの・・どこ行ってたんですか??」
陸さんはなにやら色々買ってきたようで、あたしの前にコンビニの袋を置いた。
「これ朝飯な。…今新聞配達してきたんだよね」
「え、朝も働いてるんですか?」
「まーな。鳶だけじゃやってけねぇし」
「あの・・ご両親は?・・」
あたしは自分でその言葉を発しておきながら、どきっとしてしまった。
聞いてはまずいような気がしたから。
もう少し考えてしゃべればよかった・・