乱華~羽をくれた君~【完】
・・理香子のお姉さんが陸さんと・・?
言われた言葉がぐるぐる頭の中を駆け回っている。
陸さんは誰にも本気にならないって言っていた。
でも今の話だと・・・理香子のお姉さんとは本当に愛し合ってたってことなの!?
色々知りたいけど・・・元カノの事を聞くのは辛い。
「陸さんは・・・ずっとうちの姉ちゃんの事を忘れられないでいんだよ・・だからあんたなんかただの遊びで、なんとも思われてないんだから!」
理香子は友達に抱えられながら、その場を去っていった。
陸さんは・・
理香子のお姉さんの事未だに忘れられないでいるのかな・・
だから本気になれないなんて言ったの…?
“あんたなんかただの遊びで、なんとも思われてないんだから”
そんなことわかってた。
わかってたはずなのに・・・
胸がこんなにも苦しいのはなんでなんだろう。
陸さんの事、本気になっちゃだめだってずっと心の中で自分に言い聞かせてきたけど・・・
そんなの無理だった。
あたしの中で陸さんの存在は日に日に大きくなっていく。
それは誰にも止められない。