乱華~羽をくれた君~【完】
しばらくみんなと離れ、一人で座っていると、遠くから栞が走ってくるのが見えた。
「・・・なお~!!」
一緒にいるはずの亮輔さんの姿がない。
「栞ー・・遅かったね??ってか亮輔さんは?もう陸さん達と合流したの?」
「ううん・・・今あたしタクシーで来たんだけどさ・・・亮から連絡ないんだよね、いくら電話しても出ないし・・・こっちにも来てないみたいで、ちょっと心配でさ・・」
栞はいつになく不安そうな顔で携帯を見つめている。
「え・・どうしたんだろ。陸さんに聞いてみようか?」
「マジで?・・・お願い!」
あたしはすぐに陸さんに電話をしたが、走ってる最中なのか出ない。
すぐに見てくれるかわからないけど、一応メールでそのことを伝えてみた。
栞は周囲をうろうろして落ち着かない様子だった。
それからしばらくして、陸さんから電話がきた。