乱華~羽をくれた君~【完】
「ちょっとね。女の子にあげよーと思って」
「女の子?!」
その言葉にドキっとした。
女の子って誰!?
もしかして・・・
元カノに!?
元カノと寄り戻すとかー・・・?
この前理香子たちに言われた事を思い出し、不安になった。
「ばーーーーーーーか」
陸さんはそう言いながら、あたしの手を掴んだ。
そして手のひらにそのプレゼントを乗せた。
「奈緒にだよ」
「え?」
「その顔、マジでうけるわ。他に誰いんだよ!?」
口に手を添えて笑い出す陸さん。
「なんで・・・あたし?」
「今度誕生日なんだろ?・・ちょっとはえーけど」
「知ってた・・・の?」
「栞に3回くらい言われたからな~」
「栞に・・・?」
「見つかっちゃったし。もうあげるわ!」
そう言って、またゴロンとソファーに横になった。
なんか・・・陸さんのキャラじゃないけど・・・
嬉しすぎてパニック状態。
夢じゃないよね…
陸さんがあたしのために・・??