乱華~羽をくれた君~【完】


「あけても・・いい?」


「どーぞ?」



ドキドキしながらリボンをほどく。



「これ・・・!!」



箱の中にはキラキラ輝いた、ネックレスが入っていた。


この前見た雑誌に載っていた、確か…5万もする高価な物だ。


“欲しいなぁー”ってつぶやいてただけだったのに・・・



あの時、陸さんは聞いていたってこと?




あたしは驚きを隠せなかった。




「ほしーっつってなかった?」





目線をTVに向けたまま、話す陸さん。



少し、照れてるっぽい。




亮輔さんが言っていたように、何も考えていないようでちゃんと相手のことを考えてくれている。



そういうところが本当に大好き・・




「ありがとー・・・」





本当にあたしのために買ってきてくれたの?



本気でもないあたしのために・・・?



こんなことされたら期待しちゃう。



さっき不安に思っていたことも忘れてしまいそうだ。


< 79 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop