乱華~羽をくれた君~【完】
「あけても・・いい?」
「どーぞ?」
ドキドキしながらリボンをほどく。
「これ・・・!!」
箱の中にはキラキラ輝いた、ネックレスが入っていた。
この前見た雑誌に載っていた、確か…5万もする高価な物だ。
“欲しいなぁー”ってつぶやいてただけだったのに・・・
あの時、陸さんは聞いていたってこと?
あたしは驚きを隠せなかった。
「ほしーっつってなかった?」
目線をTVに向けたまま、話す陸さん。
少し、照れてるっぽい。
亮輔さんが言っていたように、何も考えていないようでちゃんと相手のことを考えてくれている。
そういうところが本当に大好き・・
「ありがとー・・・」
本当にあたしのために買ってきてくれたの?
本気でもないあたしのために・・・?
こんなことされたら期待しちゃう。
さっき不安に思っていたことも忘れてしまいそうだ。