乱華~羽をくれた君~【完】
「あれ・・もしかして陸の・・??」
陸という言葉に反応して顔を上げると、そこには広樹さんが立っていた。
「広樹さん!?」
「奈緒ちゃん・・だっけー??偶〜然〜♪一人??なにしてんの?」
日曜なのに、広樹さんは制服姿だった。
髪が少し乱れている。
「あ、いやー・・実は陸さんに内緒でプレゼント買おうと思ってて・・」
「まじでぇ!?うらやましいなぁ陸のやつ!」
「広樹さんは・・?今日学校休みなんじゃ・・?」
「あー、一応部活!」
そう言って、広樹さんは乱れた髪の毛を手で簡単に直した。
真面目に休みの日も部活に行っているなんて、とても中学のときに荒れていたようには見えない。
あたしは陸さんの好みがあまりわからないので、広樹さんに聞いてみることにした。
「あのー・・陸さんってどういうのが好きなんですかね・・?」