乱華~羽をくれた君~【完】
「大丈夫ですっ・・あたし陸さんの事何も知らないから・・もっと色々知りたいんで続けてください・・」
「んー・・わかった。辛くなったら言ってな?」
「・・はい」
広樹さんって意外に優しい人なんだな・・
ただの軽い人だと思ってたのに・・
「でー・・付き合う前にさ、陸も色んな族と喧嘩したりしてて色んなやべーことに首突っ込んだりしてたからさ。その・・百合は、陸の事恨んでたdeathっつー族に、レイプされて・・
そんで・・・自殺してしまったんだ」
「・・・え????」
じ・・・さ・・・つ・・?
「・・・大丈夫?」
「・・・・は・・い・・」
あたしは頭が真っ白になった。
自殺・・なんて・・
「ショックでけぇよな・・・俺もこの事思い出すだけで辛いわ・・」
「ごめんなさい・・あたしが無理言って・・」
「んー。大丈夫。」
広樹さんは苦笑いしていたけど、絶対辛いはず。
幼馴染でずっと仲良かった人を、こんな最悪な結末で亡くしたんだもの・・
辛くて、悔しいに決まってる。
「陸、百合を助けられなかった事かなり後悔してて・・・自分をかなり責めてたな・・・」
「そう・・だったんですか・・」
「それからあいつは変わったよ。死んだような目してさ。ずっと百合の事、忘れられなくて・・」