乱華~羽をくれた君~【完】

「大丈夫ですっ・・あたし陸さんの事何も知らないから・・もっと色々知りたいんで続けてください・・」



「んー・・わかった。辛くなったら言ってな?」


「・・はい」


広樹さんって意外に優しい人なんだな・・

ただの軽い人だと思ってたのに・・



「でー・・付き合う前にさ、陸も色んな族と喧嘩したりしてて色んなやべーことに首突っ込んだりしてたからさ。その・・百合は、陸の事恨んでたdeathっつー族に、レイプされて・・
そんで・・・自殺してしまったんだ」



「・・・え????」



じ・・・さ・・・つ・・?




「・・・大丈夫?」



「・・・・は・・い・・」



あたしは頭が真っ白になった。



自殺・・なんて・・



「ショックでけぇよな・・・俺もこの事思い出すだけで辛いわ・・」



「ごめんなさい・・あたしが無理言って・・」



「んー。大丈夫。」


広樹さんは苦笑いしていたけど、絶対辛いはず。


幼馴染でずっと仲良かった人を、こんな最悪な結末で亡くしたんだもの・・


辛くて、悔しいに決まってる。



「陸、百合を助けられなかった事かなり後悔してて・・・自分をかなり責めてたな・・・」


「そう・・だったんですか・・」


「それからあいつは変わったよ。死んだような目してさ。ずっと百合の事、忘れられなくて・・」


< 95 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop