スローペース
のせられた紙ヒコーキをじっと見てから彼をみる
「どーぞ?俺空だからさぁ!!
思い出せるだろ??
また会おう」
やけに親しげに握手を交わし彼は行ってしまった。
...その笑顔は反則だ。
1人になった保健室は私の好きな香りとそして彼の香りでいっぱいだった。
私はもらった紙ヒコーキをそっと撫でてみた。
「.....空。」
そうつぶやくと自然と笑顔がこぼれた。
この紙ヒコーキにはあの笑顔が隠れてる。
不意に眠気が襲ってきた。
そして私の意識は夢の中へと吸い込まれていった。
紙ヒコーキとあの笑顔を抱いて。