未来観測

嫉妬

その日の放課後
あたしは自分で自分の約束を破った

学校では絶対に生徒と教師の関係でいること。
あの日そう決めたのに
それなのにあたしは不安で仕方なかったのだ。


あれだけ強い信頼関係で結ばれていた二人が
こんなにも簡単に別れることができるのだろうか

決して彼の言葉が信じられないわけではない。
だけど
何となく疑念の気持ちが生まれてしまったことも否定できない


”放課後教室に来れる?”


そうメールを送った後
あたしはやはりというか、何というか
後悔してしまった


自分の疑い深さにうんざりする


それなのに彼は“当たり前じゃん!”なんて明るいメールを返してきて
何だかあたしは更にみじめな気分になってしまった



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