未来観測
「へ!?」


戸惑うあたしをよそに
どんどんとあたしとの距離を狭める彼。


「ちょっ…ちょっと待って。

洗い物!
そう。
洗い物終わってから…

ね?」


そう懇願すると
彼は残念そうに眉を下げ、口を尖らせる

でもあたしはそんな彼のことはお構いなしに
一心不乱に洗い物を続けた


落ち着け、自分。
キスくらい何度もしてるじゃない。

その先だってどうってことないわよ…

今までと同じ。
今までの彼氏と同じこと。



「せんせーって足細いよね」


「へ?」


その声に驚いて後ろを振り向くと
彼はあたしの傍にしゃがみこんで、熱心にあたしの身体を観察していた


< 156 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop