未来観測
こくんと素直に頷いたあたしを見て
彼はあたしの手を引っ張りベッドルームへと移動した

心臓がおかしくなりそうなくらいに鳴り響いて
あたしは小さな子供のように身を固くする


彼はあたしをベッドに寝かせると、すぐに着ていたシャツを脱ぎ捨て
あたしの方を見た

あんなに細いと思ってた彼の身体は
意外と筋肉質で
案の定あたしは彼から目を離せなくなってしまう


「…先生、見過ぎ」


そう言って笑った彼に、赤面するあたし。

ミシッときしむベッド。

もう脱げかけたワンピースをスルリと脱がされ
彼は慣れた手つきでブラのホックを外した


「待って、寛人っ……」


あたしはさっきから何度彼を待たすつもりなのだろう。

だけど。
彼は今度こそあたしのお願いをしっかりと無視して
熱い息を首筋から鎖骨、そして更に下へと移動させた。


「……っ」

彼の繊細な指が胸の先を捕らえ、思わず声を漏らすあたし。

それに気付いた彼は、執拗にそこを攻める。



「やだぁ、寛人…」


「じゃぁやめよっか?」


甘い甘いそんな声で
あたしを追いつめる。

もう答えなんてとっくに分かっているくせに。



< 161 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop