未来観測
「ほら~、先生。
えりちゃんに笑われちゃってますよ。
大丈夫ですか?」


「お前ら…!」


生徒たちもきっと分かって林先生をからかっているのだろう。
顔を真っ赤にして怒る林先生に
あたしも部員たちも大きく笑い声を上げながら試合会場へと足を向けた



「本当に…すみません、高岡先生。
アホな部員たちで」


「いえいえ。
仲がいいって良いことだと思いますよ」


「それだけならいいんですけどねぇ。
あっ。
ここから先はロッカールームなんで、先生はマネージャーたちと一緒に外で待機しててもらっていいですか?」


「あぁ。はい。
了解です」



ふとロッカールームに向かう生徒たちの中に
寛人の後ろ姿を見つけた

友達と談笑しながら、笑顔を見せる彼。

何だか久しぶりに学生らしい彼を見た気がする





「やっぱかっこいいな~」


あれ?
どうしてあたしの心の声…

途端に頭の中に広がる予想。


恐る恐る後ろを振り向くと
そこには予想通り、浅岡さんの姿があった


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