未来観測
いつもの様に迎えた放課後

あの日。
赤谷君との補習が始まってから
もう少しで一ヶ月が経とうとしていた

彼は相変わらずいつも笑顔で、あたしに色んなことを話してくれた

友達のこと。
家族のこと。
恋愛のこと。
自分のこと。


もっともっと。

そう言ってしまいたくなるほど、彼の話しはいつも面白くて
幸せに溢れていた




その日の放課後は
いつもより少しだけ早い時間に彼が現れた

そしてまたいつも通りの笑顔をあたしにくれて
曇りきった心が思いっきり晴れるような
そんな話しをしてくれた



お腹が痛くなるほど大声で笑ったのは
いつぶりだろう



「先生笑い過ぎだから」


「だって~…」


未だに止まらない笑いを
ぐっとこらえながら涙目で彼を見ると

そこには安心しきった彼の笑顔があった




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