未来観測
「先生…キスしていい?」


「へ!?」


明らかに焦っている先生をよそに

俺はゆっくりと先生との距離を縮める


「ちょっ…ちょっと待って。

洗い物!
そう。
洗い物終わってから…

ね?」



そう言って一心不乱に洗い物をし始めた先生の隣にそっと腰を下ろした俺は

先生の身体を熱心に観察する


白くて細い身体

その割には大きい胸

すっと通ってる鼻

切れ長の目


そのどれもが高校生である俺の

ちっぽけな欲望を満たすには十分な要素だった




“えりちゃんとどこまでいったんだよ”



本当はこの言葉に焦りを感じていたのは他でもない俺で

もちろん好きだからそういうこともしたいわけだけど


だけど。

そうすることで俺はようやく先生と対等になれるなんて

大きな勘違いをしてた


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