未来観測
「みたいなの、とか言うなよ。
先生、もっと自分に自信持った方がいいって。

教え方だって分かりやすいんだから。

それにさ。
何と言っても先生、可愛いし。
後、からかいがいもあるしー。
あ、妙に幼いとこあって、親近感もわきやすいかもな。

だからさ、俺は先生のこと好きだよ。」




一瞬時間が止まったように感じた

い…今なんて?


次の瞬間、頬がカッと熱くなった

別にそういう意味の“好き“じゃないってことくらい、あたしにだって分かる

それでも
正直こんなこと言われてすっごく照れた
多分この時のあたしの顔は
完全に教師とは掛け離れたものだったと思う




「…ど、どうも。」


素直じゃないあたしの
精一杯の言葉

その言葉を聞いた彼は
ぐっと口の口角を上げてニコッと笑った



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