未来観測
彼の呆れたような声に
さっと顔が赤らむ

どうやら焦っていたのはあたしだけだったみたい



「でもさ、その冗談はよくないよ」


「…うん。
ごめん」


「いや…何て言うかさ。
俺は先生に相手にされてないってのは分かってるし。
どうせガキとか思われてんだろうなーって…

だからそういうこと言われて、もちろんドキッとはするけど…ちゃんと冗談だって分かってる。
でも他の人は違うと思うから。」


「違う?」


「だーかーらー。
ふつーの男だったら勘違いするってこと!
…彼氏だって心配するでしょ?」



「へ?彼氏?
あたし今いないけど」



少しの間の沈黙。
あれ?あたし何かまずいこと言ったかな?

すると後から聞こえた彼の素っ頓狂な声。



「…え!?
いないの?
リエにいるって聞いたんだけど。」



浅岡さんに?
頭をフル回転させて記憶をたどると
確かに思い当たるふしはあった



「あー。
つい一ヶ月前くらいに別れたの。
浅岡さんと話した時は別れる前だったから」




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