EMERALD
学校自体に用事はないが、図書館には来ると思う
今、無理して借りる必要はない
「適当に取って、読んでみようかな」
呟いて、世羅は気になった本を何冊か手に取り、席に戻る
パラパラとめくって見るが、読む気が起きない
疲れているのだろうか?
本を閉じて、世羅は暇だったのか、前髪を止めていたピンを外した
額にかかる前髪は、世羅の鼻の位置より少し上
「切らなきゃ、かな・・・」
ピンの本数を数えて、一本足りないことに気づく