EMERALD
こんなことを言うなんて、疲れているんだ
額にかかる前髪を耳にかけて、世羅はイスから立ち上がる
「セーラ・・・」
「・・・・・・否定したわけではないの。本当にごめんなさい、帰るわ」
焦ったように、世羅は鞄を持って去ろうとする
「待って!・・・どうか、した?」
世羅の顔を覗いて、レオナードが優しく問う
「疲れてるのよ、きっと。こんな話するなんて・・・」
こめかみをおさえて、ため息を吐き出す