EMERALD
失礼だったかな?
そんなことを思ったが、口から出た言葉は引っ込んでくれたりはしない
「これも仕事だよ、遊びに見えてね」
「プールで泳ぐのが?」
世羅の問いに、レオナードは笑う
「正確には、隼人さんと会うのが、仕事。彼の母君の父君、要はお祖父さんだね。その人が社長を務める、【ROMAN】という老舗ブランドと少し話があったんだ。普通なら、僕にわざわざ話を通したりはしないけど、今回は特別だからね」
「特別・・・」
追求してはいけない気がして、世羅はそれ以上聞かなかった