EMERALD


失礼だったかな?

そんなことを思ったが、口から出た言葉は引っ込んでくれたりはしない


「これも仕事だよ、遊びに見えてね」

「プールで泳ぐのが?」


世羅の問いに、レオナードは笑う


「正確には、隼人さんと会うのが、仕事。彼の母君の父君、要はお祖父さんだね。その人が社長を務める、【ROMAN】という老舗ブランドと少し話があったんだ。普通なら、僕にわざわざ話を通したりはしないけど、今回は特別だからね」

「特別・・・」


追求してはいけない気がして、世羅はそれ以上聞かなかった


< 175 / 627 >

この作品をシェア

pagetop