EMERALD
「退屈?」
「え・・・」
美しい顔が微笑んで、世羅の心臓がドクリと跳ねた
「退屈、ではないの。少し、外が苦手なだけ」
弱く笑い返し、世羅が答える
「そうか。悪いこと、しちゃったかな?」
「いいの。ここは、外でも人がいないから」
静かで、波の音が響く
時折耳に届くのは、みちるの楽しげな声
暑いのに、眠くなってきてしまう
目をこすり、世羅はグラスに注がれた冷たい飲み物に口をつけた
メニュー