EMERALD
ソファーに座らされて、レオナードは世羅と2人きりになる
「立派な、家ですね」
「そうだね。不自由はないよ」
カップをテーブルに置いて、レオナードは世羅を見つめる
「・・・・・・セーラ・・・」
「私、帰ります・・・」
鞄を持って、世羅がソファーから立ち上がる
「セーラ!」
腕を掴まれて、世羅の体が強張る
「僕を、避けてる?」
「そんなことは・・・」
うつむいて、世羅は自分の神経が、すべて掴まれた腕に集中しているのではないかと錯覚する