EMERALD
SHELLのように閉ざしてしまえ
窓の外から聞こえる、女の子たちの悲鳴にも似た歓喜の声
夏休みが終わって、久しぶりに目にした王子の姿に、喜んでいるのだろう
もちろん、騒がれているのは王子だけではない
側近の2人、ジャンとエドも、騒がれるほどの美形だ
王子には劣るが、2人とも、爵位持ちの家柄
そんな3人が集まれば、向かうところ敵なし
「世羅、次の古典の授業なんだけどさ・・・」
「・・・・・・え、何か言った?」
話しかけられたことに気づかなくて、世羅はみちるを見上げた