EMERALD
しかし今、初めて自身の生まれを恨んでいる
王族でなければ、嫌われなかっただろう
王族でさえ、なければ
真っ白なシャツのカフスボタンに触れながら、レオナードは鏡に映る自身の姿を見つめる
黄金色に輝く金色の髪
エメラルドのように鮮やかな緑色の瞳
端整な顔立ちから、社交界でも目立っていた
この外見と家柄のせいか、言い寄る女性は多かった
そのお陰で、女性への接し方や、あしらい方を学べたわけだが・・・