EMERALD
「気にしなくていいよ。まだ熱もあるし」
横にさせられ、世羅はレオナードを見上げる
綺麗な顔が、微笑んでいる
「おやすみ、セーラ」
「・・・・・・おやすみ、なさい・・・」
申し訳ないように、世羅がシーツを引っ張って顔を隠した
「クスッ・・・」
レオナードは笑って、部屋を出ていった
《殿下、お薬を》
《あぁ、すまない。彼女が目を覚ましたら、飲ませてあげてくれ。私はレインズ卿と面会の約束があるから。7時前には帰る予定だから》