EMERALD


カフスボタンを閉めて、侍女から紺の上着を受け取る


《行ってらっしゃいませ》

《あぁ、よろしく頼むよ》


レオナードは侍女に世羅を任せて、出かけることにした







陽が落ちて、真っ暗になった室内で、金色の髪が揺れる

外から戻ってきたレオナードが、眠る世羅の枕元を見る

開けられた薬の箱と、ペットボトルのミネラルウォーター、ガラスのグラス


《熱は・・・、下がってるね》


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