EMERALD


寝息をたてる唇に、あと数センチで触れる、という所で、レオナードの動きが止まった


《これじゃ、寝込みを襲う卑怯ものだ》


自虐的に笑って、レオナードは世羅から離れようとする


《・・・・・・・・・ッ!》


眠る世羅の手が、レオナードの服の袖を掴んでいる


「パパ・・・。・・・行かないで・・・・・・」

《・・・・・・セーラ?》


起きたのだろうか?

振り返って見るが、世羅は眠っている


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