EMERALD


良い香りのする紅茶を見つめて、世羅は微笑む

紅茶に映る自分も、揺れながら笑っている


「そうか、良かったよ」

「・・・・・・・・・私、紅茶を飲みに来たのかしら?」


ふと、本来の目的を忘れている自分に気づく


「セーラ?お菓子食べる?ベルギーのチョコレートを、侍女が買ってきてくれてね」

「・・・・・・チョコレート?違うわね・・・」

「チョコレートは嫌い?ケーキの方が、いいのかな?」


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