EMERALD
これは、何かを言った方が良いのだろうか?
だとしても、なんと言えば?
「1つ、頼みを聞いてくれる?」
「それが、してほしいこと?」
頷くレオナードに、世羅は少し考え込む
レオナードの頼みだから、無理難題ではないだろう
それに何より、お礼をしたいと言い出したのは自分だ
断る理由よりもまず、断る権利が既にない
「分かったわ。何をすればいいのかしら?」
「来週の日曜日を、空けておいてくれればいいよ。僕のために」