EMERALD
風で揺れる、ワンピースタイプのドレスの裾
耳を飾るクリスタルのイヤリングも、一緒に揺れている
ピンク色のマニキュアで彩られた爪が、乱れる髪をおさえる
「お待たせしました。・・・どうか、しましたか?」
黙ってしまう2人に、世羅は首を傾げる
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・?」
「とても美しいよ、セーラ・・・」
たった一言紡がれた言葉は、あまりにも月並みだったが、今の世羅を見て言える、それ以上の言葉を、レオナードは1つも知らなかった