EMERALD


「日向、世羅です・・・」

「世羅ちゃんね。何歳?私はもう、30越えたおばさんなんだけど」


楽しげに笑う綾野に、世羅は少し緊張が和らぐ


「18です・・・」

「18!懐かしいわ、私が結婚した年だわ」

「18歳で、結婚したんですか・・・?」


驚きのあまり、世羅は声をあげてしまった


「そう、すごいでしょう?」


楽しげに笑って、綾野は暗い海に目を向けた


「それだけ、好きだったんですね、相手のこと」

「いいえ、全然」


< 414 / 627 >

この作品をシェア

pagetop