EMERALD


腕に額を当てて、泣きそうな顔を隠す


「せ、セーラ?!」


慌てたような声を出すレオナードを無視して、世羅は腕に顔を押しつける

涙が出そう

うまくいくはずない

絶対、この思いは報われない

なら、たった一度くらい、この腕にすがってもいいでしょう?


「──────花火だ」


暗い海に、大輪の花が咲いた


「・・・綺麗だよ、セーラ」

「えぇ、そうね。・・・そうね」


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