EMERALD


レオナードの視線の先には、雲ひとつない青空

その先に何を見ているのか、ジャンは知っている


《殿下、僕は失礼しますね》


王子に自由はない

それこそ、発言、行動、身なり

その多くに、自由は与えられない

だが、許されるべきこともある


─考える自由─


それを邪魔する権利も資格も、ジャンにはない


《・・・・・・・・・クリスマス・・・・・・》


呟きと共に、重いため息が漏れていた


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