EMERALD
「いいけど・・・。みちるは?」
美優の背後にも、左右にも、みちるの姿はない
「別に、いつも一緒ってわけじゃない。なんか、雑誌をもらってくるとかなんとか・・・」
向かいのイスを世羅の方へ向けて、美優がイスに座る
「雑誌?あの子も好きね」
呆れたように笑って、世羅はお弁当の包みを開く
「あいつは悩みがないようで良いよな」
「どうかしら?あの子にも、あの子なりの悩みがあるかもしれないわ」