EMERALD
その言葉は、決して言わないと決めていたはずの言葉
その思いは、決して告げないと決めていたはずの思い
起き上がり、名を呼んだ瞬間、レオナードは分かっていたように振り返り、世羅を抱き締めた
「さよなら・・・ッ。さよなら、レオ・・・・・・ッ!」
「うん・・・ッ。さよなら、さよなら・・・・・・セーラ!」
感じたのは、柔らかな唇の感触
初めての口づけは、涙で濡れていた
しょっぱくて、触れるだけの口づけ