EMERALD
《でも、その相手は今もまだ、初恋の人を一途に思ってる。叶うはずもないのに》
《・・・・・・・・・・・・》
《私の姉に恋をして、気持ちを伝えることもせず、姉様の花嫁姿を泣きそうな笑顔で褒めてたわ》
今も鮮明に、その姿が浮かぶのだろう
エマの語る言葉は、真っ直ぐだ
《馬鹿な男だと思った。でも、そんな男をいまだに思ってる私は、更に馬鹿よね》
《ジャンさんですか?》
《・・・なら、まだ良かったかも。私が思い続ける相手はエドよ。ずっと、あの馬鹿だけを見てきた。姉様に恋をする、エドだけを・・・見続けてきた》