EMERALD
「出口・・・、出口・・・・・・」
右へ行ってみたり、左へ行ってみたり
やっぱり、迷っている
そんな感じで迷っていると、開けた場所に出た
4本の柱に支えられた天井の下、白いベンチに人影が見える
長く美しい黄金色の髪が、風で揺れている
《誰?!》
《ご、ごめんなさい!》
叫ばれて、世羅は思わず謝ってしまった
《なんだ・・・。リーザかと思ったじゃない。貴女は誰?見たところ、東洋人みたいだけど》