EMERALD
《で、私に何を問うのかしら?》
《まず、彼女を何故ここに連れてきたのか。それに答えてほしい》
レオナードは、扉の向こう側で眠る世羅を気にしながら、話を進める
《貴方が必要としていると思ったから》
《僕のため・・・?》
《貴族として、個人として・・・。私は、どの道を通るべきか迷った。でも、私は両方の道を通ることにした》
エマはソファーの背に背中を預け、深く息を吐く
《けれど、最終的な決定権は彼女に委ねた。ここへ来ると決めたのは、彼女自身よ》