EMERALD
《始まるって、何が・・・?》
いつも通り、エマの言葉は理解しがたい
頭を解放されて、レオナードはエマを見上げる
《すべてが。貴方と彼女は始まってもいないのに、終わったの。例えるなら、目次だけ見て閉じてしまった本のように》
《例えない方が、分かりやすいんじゃ・・・》
言いかけて、レオナードは口を閉じた
エマに鋭く睨まれてしまったから
《無理矢理セーラを起こしてでもいいから、話なさい。いいわね?》