EMERALD
微笑む彼女に、迷いはない
覚悟を決めた、女の目だ
「セーラ、僕は・・・」
「告げること。ただ、それだけで私は満足です。殿下に返事を期待するのは、酷でしょう?」
触れた手を離し、世羅は包み込むような笑みを浮かべる
「・・・明日にでも、帰ります」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
そう言う世羅に、レオナードは何も言えない
呼び止める言葉を飲み込んだ
呼び止める理由を探しちゃいけない
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