EMERALD
笑いかければ、海人と名乗った男の子は、少し安心したのか、涙が止まった
「海人くんか。ママの名前は?」
「・・・・・・ま、マリア・・・」
「パパとは来てないの?ママだけ?」
「・・・一緒・・・・・・」
「ん~・・・、パパの名前は?」
「隼人・・・、桐生 隼人・・・」
海人の手を取り、背伸びしながら世羅は辺りを見回す
「ママ、どんな人か、お姉ちゃんに教えてくれる?」
海人を抱き上げ、にっこりと笑いかける