EMERALD
緊張感が満ちる室内
《日本人の、普通の少女です》
《・・・私が許すと?》
ピリッと、背筋に走る緊張の痛み
《お許しを。・・・私は、自分の気持ちに正直でありたい。逃げずにいたい。彼女に相応しくありたい》
《・・・・・・お前が私に何かを望むのは、初めてだな》
《はい》
《それほど惜しいか、あの娘が》
今まで泳いでいた視線を、真っ直ぐシルヴィアへと向けるレオナード
《失いたくはない、もう二度と》