EMERALD
RUTILEが輝く夜空
過ぎ去る景色を眺めながら、世羅はため息をつくことなく、空港に着くのを待っていた
向かいにはエマが不機嫌さを隠すことなく、座っている
《どうかしたんですか?》
《別に。ちょっと呆れて、ムカついてるだけ》
《・・・私のせいですね。ごめんなさい》
謝る世羅に、エマはため息をつく
《悪いのはレオナードよ。貴女じゃない。こんなに早く帰ることにして、大丈夫?》
《はい。・・・大学のこともありますから》