EMERALD
鍵を受け取り、レオナードは小箱を開ける
中には、エメラルドの指輪
「求婚の際にはエメラルドを。そういう習わしなんだ」
レオナードの手が、世羅の手を取り、薬指に指輪を通す
「・・・・・・愛は幻。それでも僕は、この幻が真実だと思っているよ」
「・・・・・・・・・・・・事実は小説より奇なり、と言うけど・・・。夢を見ている気分だわ」
世羅は呟き、窓の外を見つめた
夜空に輝く美しい星々が、祝福しているように光を注いでいた