EMERALD


「プライベートだから。気にしないで」


にっこり、輝くような笑顔に、店員も見とれて動きが止まる


「服は適当に、ジャンが選ぶ。俺達はカツラ」

「僕が服を選ぶの?自信ないよ」

「だからだよ。お前のセンスは壊滅的だからな」


理由が失礼すぎる


「じゃ、カツラ選ぶぞ」

「私は・・・、必要ないわよね?」


顔を隠す必要はない

有名人じゃないから


「記念に買おうぜ」

「・・・なんの記念ですか?」


< 72 / 627 >

この作品をシェア

pagetop