EMERALD
しばらく、町を歩いて回っていた
その間も、世羅はレオナードの質問攻めにあっていた
「こんなに楽しいのは、久しぶりだ」
「・・・王子様って、もっと楽しいものだと思ってたわ」
金髪のカツラが、風で揺れる
「出歩くのも、大変なのね」
「・・・・・・そうだね。でも、僕はまだマシな方だと思う」
「・・・どうして?」
「王位を継ぐのは僕じゃなく、兄だから」
優しく微笑む彼は、サングラスを外す
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