この瞬間までに


時間はもう夜の9時を過ぎていた。

奈央の言う通りまた買えば済むこと。

でもあのペンライトはAGAINが初めてコンサートした時に買って、毎回のコンサートに使ってた大切なもの。


やっと会場に着いた。

しかし中には警備員がいた。


「あの~、忘れ物したんで取りに行きたいのですが…?」


警備員は仕方なく中に通してくれた。


私はまた急いでさっきまで行われていたステージまで走って行った。


「ふぅ~。やっと着いた。」


そこはさっきまであんなに盛り上がってた場所とは思えないほど静かだった。

自分の席だったとこへ行く。

私のペンライトが落ちてた。


「良かったぁ~。ゴメンね」


私は泣きそうになりながら
ペンライトを鞄の中に入れた。

すると、


「だれかいるの?」


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