キミまでの距離-アイ-
そこには息を切らした
上野が立っていた‥。
「家に行ったら
おばさんが、学校にいるって
教えてくれたんだ。」
上野がそう言った。
「うっ上野ー‥。ヒック‥ウエーン‥」
私は言葉にならなかった。
「俺な、あれからアメリカに行って
有名な医者に手術してもらったんだ。
10パーセントの
確率なのに成功したんだよ。
亜依‥俺、まだ亜依のこと
好きだ。大好きだ。
01年先も05年先も10年先も
亜依、お前と一緒にいたい。
亜依の気持ち、聞かせてくれる?」
上野わ、ゆっくり
そう言った。
「上野が好き。大好きだよ‥ヒック‥。」
泣きながら上野に気持ちを伝えた。
上野はゆっくり
私のそばに来ると、
ギュッと私を抱きしめた。