Morning moon
それから剣のサーブも理華は軽く打ち返し、本当に軽くだけどスマッシュも決めた。

あの剣が、理華の前では手も足も出ない。

「はい理華の勝ち!」

「くそーー!」

「ごめん、剣ちゃん。」

「謝るなよ、情けなくなるじゃんか。」

「ごめん…。」

理華は複雑な気持ちだった。

本当ならわざと負けて剣に花を持たせたかった。

でも手を抜いたら、それこそ嫌われそうで、できなかったのだ。
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